病院が相次いで廃院や休止 原因はどこに
最近、日本全国で病院が相次いで廃院や休止をしている。
吉祥寺南病院(武蔵野市)は2024年9月末に診療を休止しました。
直接の休止理由は建物の老朽化。
建て替えを検討したものの、建築費の高騰や資金的負担で断念したためと報じられています。
なぜ最近、病院がつぶれるのか?
老朽化施設の更新コストが重い
施設の建て替えや大規模改修には多額の初期投資が必要。
建築資材・工賃の上昇で負担がさらに増しているため、小規模医療法人などでは採算が取れず休止・廃院に至る例が増えている。
診療報酬(公定価格)が物価・賃金上昇に追いつかない
医療費の“公的価格”である診療報酬は改定が入るが、物価上昇・人件費上昇への対応が不十分となり、病院収支(医業利益・経常利益)が悪化しているという業界団体の調査が出ています。
結果、黒字病院が減り赤字病院が増加している。
人手不足(医師・看護師・コメディカルの確保困難)
特に看護師・救急当直医の確保が難しく、人員を確保できないために機能縮小や休止に追い込まれる病院がある。
都市部でも採用競争が激化しています。
患者構造・収益構造の変化(小規模病院の採算悪化)
高度医療や設備投資が必要になる一方、外来中心で収益の薄い病院は経営が苦しくなる。
救急や入院を重視する二次医療を継続する負担が大きい。
再編・統合の潮流(競争と集中)
経営基盤の弱い病院は大手医療法人への統合・売却、あるいは廃院へ向かう例が増えている。
結果、地域で病床や救急機能が不足する「医療の空白」が生じる。
吉祥寺南病院(武蔵野市)の休止は、地域の二次救急(入院・手術を要する重症患者の受け入れ)能力を低下させる出来事として報じられています。
救急車の受け入れ先が遠くなり、地域住民の不安が高まっています。
参考資料 日本経済新聞 都市部で病院「突然なくなる」 統合・再編遅れ、物価高で拍車
