国道にできた穴でロードバイク転倒 国の責任は?
30代会社員男性は趣味のロードバイクで走行中に、「国道の穴」に前輪がはまって転倒。
自転車は壊れ、自身も骨折のリハビリに半年以上を費やした。
道路を管理する県は「安全運転していれば事故は起きなかった」と5割の過失相殺を主張した。
法律(誰にどう請求するか)
公道の欠陥(穴・段差・無蓋側溝など)で事故が起きた場合、被害者は道路の管理者(国・都道府県・市町村など)に対して国家賠償法第2条を根拠に損害賠償を請求できます。
裁判例上、「営造物(ここでは道路)が通常有すべき安全性を欠いているか」を基準に判断されます(いわゆる「管理の瑕疵」)。
瑕疵が認められると管理者側の責任が問われます(過失の有無は必須ではない場合がある)。
裁判のポイント(事実認定)
裁判所が主に見る点は次のとおりです。
穴の大きさ・深さ・幅・場所(車道端か歩道か、交通量・使用形態)
自転車の細いタイヤだと小さな凹凸でも車輪が取られやすく、危険と評価されることがあります。
発見可能性・放置期間・点検・修繕履歴
管理者が点検していれば発見できたはずか、過去に同種の苦情や修理履歴があったか等。
被害者の運転状況
スピード、走行位置(極端に路側に寄っていた等)、夜間無灯火やながら運転などがあると過失割合が大きくなる。
これらを総合して「道路が通常有すべき安全性を欠いていたか」と「被害者の回避可能性」を判断します。
実際の判例集では、穴・段差類の事案で管理瑕疵を認めつつ過失相殺(被害者の減額)を行う例が多数あります。
「過失相殺50%」は妥当?
過失割合は事案ごとに大きく変わります。
過去の裁判例では過失相殺が0%〜50%前後まで幅があります(事故態様や被害者の注意の程度、管理者の放置度合いによる)。
したがって、「県が一律に50%と言っている」だけでは確定しません。
裁判での争点は「県がどれだけ注意義務を尽くしていたか」と「どれだけ回避可能だったか」です。
今回の事案は過失相殺0%〜50%前後となる可能性が高いことがわかった。
被害者は写真や目撃者、警察届・診断書の用意や弁護士に相談することが必要になってくる。
参考資料 日本経済新聞 ロードバイクで転倒 原因は道路の穴
