薄型テレビ市場 中国系メーカーの販売シェア50%超に
日本の薄型テレビ市場で、中国系メーカーの販売シェアが史上初めて50%超になった。
何がおきたのか?
日本の薄型テレビ市場で、中国系メーカーの販売シェアが史上初めて過半(50%超)になった。
同時に世界市場でもTCL・Hisenseら中国勢が急伸し、韓国メーカーに迫るか追い抜く勢いを見せている。
一方で、パナソニックHDは低収益事業の見直しを進め、テレビを含む家電部門の撤退や売却も選択肢に入れていると発表した。
なぜ中国勢がここまで伸びたのか?
パネル供給の地殻変動(規模と公的支援)
中国国内の大型パネル投資が急拡大し、BOE/CSOTなどが大量生産体制を敷いたことがあげられる。
さらに地方・中央の補助金や優遇措置で設備投資を後押しした結果、液晶パネル供給で中国勢が世界シェアの大半を占めるに至った。
パネルが安い場合、完成テレビの価格競争力が一気に上がる。
スケールメリットと垂直統合
パネル→組立→販売までのサプライチェーンを国内でほぼ完結させられるため、調達コストが低く、価格で攻めやすい。
加えてODM/OEMの活用で短期間に大量モデルを供給できる。
商品力の底上げ
これまでは「安さ」で攻めていた側面が強かった。
しかし、近年はMiniLEDや高画質モデル、有機ELやAI機能搭載のプレミアム機まで投入し、プレミアム市場でも存在感を高めている。
これが韓国・日本勢にとって一層の脅威になっている。
日本側の産業構造変化
日本メーカーはパネルや大量生産で勝てなくなったため、パネル生産撤退や海外への生産移管、テレビ事業の縮小・再編を進めてきた(後述の事例参照)。
これが市場での存在感低下につながっている。
日本企業への影響と具体例
パナソニックHDは、2025年度中に低収益事業の再編を表明。
テレビや調理家電など「成長が見えない」分野は撤退や売却も検討すると発表した。
経営トップも「今売却しても引き受け手がいない可能性がある」とコメントしている。
シャープは、堺の大型パネル工場の稼働停止・撤退など、パネル自前主義からの後退が続いている(ホンハイ傘下での構造変化)。
ソニーは、BRAVIAは依然プレミアム路線で残るが、製造は外部委託や海外生産が基本。
テレビを企業の“旗艦”に据える時代は変化しているといえる。
今後の世界市場の見通し
短期的には中国系の量的優位による価格競争が続くと推測される。
TCL・HisenseがMiniLEDや高付加価値機でシェア拡大を図るため、韓国(Samsung/LG)へのプレッシャーは強くなっている。
ただしSamsungは依然として世界首位であり、一概に「韓国が敗北」という段階ではない。
中長期では有機ELや次世代ディスプレイ(MicroLED等)へのシフトが鍵となる。
中国勢も投資を拡大しており、技術投資競争は激化する見込みです。
各国の産業政策や貿易措置(関税・補助金規制など)次第で勢力図は上下する。
参考資料 Yahooニュース テレビの国内販売、中国勢が史上初のシェア過半 世界でも躍進の理由
