人は城、人は石垣、人は堀、情けは味方、仇（あだ）は敵なり
（訳）
人に情けをかけ、大事に扱うと、城や石垣、堀のように、敵から自分を守ってくれる。
人に害を及ぼす場合は、敵となって自分にふりかかる。
信頼できる人材は、堅固な城や石垣、堀にも匹敵するとの意味です。
甲陽軍鑑（軍学書）の中にある言葉。
その中で、武田信玄が表現した歌だそうです。
武田晴信像 高野山持明院（こうやさん じみょういん）所蔵
武田信玄は領民に人気があり、また、配下武将から信頼されていました。
他人と協力、一致団結することに、武田信玄がいかに心をくだいていたか、この言葉から分かります。
戦国最強と称賛された武田信玄。
その裏には、武田信玄の、人を惹きつける人間としての魅力がひそんでいると思います。